歌舞伎D-13

shōnenba

正念場

しょうねんばthe make-or-break moment—a word born in the theatre

INSTANT ANSWER一撃回答

ここぞという大事な局面を指す言葉。役の本質を見せる場面「性根場」に由来するとされ、歌舞伎から日常語になった。

歌舞伎や人形浄瑠璃では、役の本質である「性根(しょうね)」を余すところなく見せるべき最も重要な場面を「性根場(しょうねば)」と呼んだ。この言葉が、雑念を払い正しく思い定めるという仏教語「正念」と重なり、「正念場」という表記に転じたとされる。

現在では、勝負どころ・真価が問われる局面を指す日常語としてすっかり定着している。役者が全身全霊を注ぐ一場から生まれた言葉だからこそ、「ここで本当の力が試される」という緊張感を今も帯びている。

芝居の構成から日常語になった言葉は、「正念場」のほかにもある。物事の最終段階を指す「大詰め」は、江戸歌舞伎で時代物の最終幕を「大詰」と呼んだことに由来するとされる。勝負どころの「正念場」を乗り越え、「大詰め」を迎える——現代日本語の節目を表す言葉は、芝居の一日の流れをそのまま映している。

歌舞伎が現代の日本語に残した言葉の代表例である。荒事の家・市川團十郎家が演じ継いできた数々の見せ場もまた、役の性根が問われる「正念場」の連続であり、D-13ではこうした歌舞伎由来の言葉を、舞台と日常をつなぐ入口として見つめていく。

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本人による解説

市川團十郎が語る“正念場”|生き方が問われる瞬間

2025年6月22日(日)

「正念場」が元々歌舞伎や人形浄瑠璃の舞台用語で、役の性根(心の核や人間としての本質)が現れる大事な見せ場「性根場」に由来することを解説。派手ではないが役者の本質がにじみ出るかが問われる、観客が最も注目する場面だと語る。人生においても、誰にも気づかれない踏ん張りどころで諦めずに自分と向き合えるかどうかが本質だと説く。

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KABUKU. / 市川團十郎。

この言葉が出てくる映像

市川團十郎が語る“正念場”|生き方が問われる瞬間

2025年6月22日(日)

日常語の「正念場」が、役の性根が現れる舞台の見せ場「性根場」に由来すると解説。言葉の出どころが分かります。

SOURCES

出典・監修

執筆
D-13編集部
監修
監修確認中
公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年8月16日(日)