舞台
京都・南座 市川團十郎特別公演
- 日程:
- 2026年10月3日(土) – 10月25日(日)
- 会場:
- 南座(京都)
- チケット:
- 公式サイト参照
Kanjinchō
かんじんちょう英語名: Kanjinchō — The Subscription Scroll
別表記: 勧進帳 / Kanjincho / The Subscription List
筋を知ってから観ても、歌舞伎は損をしません。まずは三行だけ。
兄・頼朝と不和になった源義経は、山伏に姿を変え、弁慶ら家臣とともに北国へ落ちのびようとしている。
加賀国・安宅の関で関守・富樫に疑われた弁慶は、白紙の勧進帳を朗々と読み上げ、さらに疑いを晴らすため主君義経を金剛杖で打つ。
すべてを察しながら一行を通す富樫。弁慶は主君に涙で詫び、舞を納めたのち、飛び六方で花道を駆け去っていく。
予備知識はこの三つで十分です。当日は、舞台に身をゆだねてください。
中身のない巻物を、弁慶は堂々と読み上げる。知恵と胆力の見せ場であり、富樫との緊張が頂点に達する。
疑う富樫、守る弁慶、耐える義経。台詞と沈黙のあいだに、武士の情けが静かに通い合う。
幕切れ、弁慶が花道を跳ぶように駆け抜ける「飛び六方」。歌舞伎でも屈指の爽快な退場である。
能『安宅』を基にした松羽目物で、舞台には能舞台を模した鏡板の老松が描かれる。長唄と囃子が全編を支え、音楽劇としての完成度の高さでも知られる。
山伏問答の緊迫、弁慶が富樫の目前で舞う「延年の舞」、そして幕切れの飛び六方。様式美と人間ドラマが一本の中で結晶しており、初めての歌舞伎としても薦められることが多い。
歌舞伎十八番の一つ。七代目市川團十郎が能『安宅』に基づいて初演したとされ、以来、弁慶は市川宗家(成田屋・市川團十郎家)にとって特別な役として受け継がれてきた。2026年10月には京都・南座で十三代目が『勧進帳』を勤める。
この演目についての團十郎本人の言葉は、収録と本人確認を経てここに掲載します。編集部が発言を創作・推測することはありません。
本ページは、歌舞伎について広く共有されている標準的な知識に基づき、D-13編集部が構成しています。初演年など細部に諸説ある事項は断定を避けています。