歌舞伎D-13

shosagoto

所作事

しょさごとkabuki dance pieces

INSTANT ANSWER一撃回答

音楽に乗せて舞踊を中心に見せる演目。振事とも呼ばれ、女方の芸から発展して、道成寺物や松羽目物など多彩に花開いた。

所作事は、舞踊を中心に構成される演目を指し、振事とも呼ばれる。「所作」とは演技としての身ぶりのことで、元禄年間に物語性をもった舞踊として生まれたとされる。はじめは女方の芸として発達し、長唄に乗せて恋の行方や女心の揺れを踊りで見せたが、やがて立役も踊るようになった。

『京鹿子娘道成寺』や『春興鏡獅子』はその代表格で、伴奏には長唄・常磐津・清元などが用いられる。引抜やぶっ返りといった衣裳の仕掛けが舞踊の展開を彩るのも、所作事ならではの楽しみである。

所作事の頂点と讃えられる『京鹿子娘道成寺』は、宝暦3年(1753)、江戸の中村座で初代中村富十郎が初演したとされる。恋する娘の心を切々と綴るクドキ、引抜で白い衣裳に替わって鈴太鼓を打ち鳴らす場面——白拍子花子の踊りには女方舞踊のあらゆる要素が織り込まれ、一曲のうちに所作事という様式の豊かさを見わたすことができる。

市川團十郎家とのかかわりでは、七代目團十郎が能に取材して初演した『勧進帳』が、格調高い松羽目物の舞踊劇として歌舞伎十八番の中心に据えられている。荒事の家の芸は、舞踊の世界にも大きな足跡を残してきた。

『京鹿子娘道成寺』の白拍子花子と桜木。振袖に烏帽子を合わせた舞姿で、扇を手に踊る二人の役者
歌川国貞(三代豊国)『四代目尾上菊五郎の白拍子花子と初代中村福助の白拍子桜木(娘道成寺)』万延元年(1860)歌川国貞(三代豊国)『白拍子花子と白拍子桜木(娘道成寺)』大英博物館(パブリックドメイン, Wikimedia Commons)
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SOURCES

出典・監修

執筆
D-13編集部
監修
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公開日
2026年8月15日(土)
最終更新日
2026年8月16日(日)