tokoyama
床山
とこやまthe wig dressers of kabuki
INSTANT ANSWER一撃回答
俳優の鬘を役に合わせて結い上げ、日々の手入れから楽屋での掛け外しまでを担う職人。鬘に命を吹き込む、頭の専門家である。
床山は、歌舞伎の鬘を役に合わせて結い上げ、日々の手入れと楽屋での掛け外しまでを受け持つ職人である。歌舞伎の鬘作りは分業になっており、鬘屋(鬘師)が銅板を俳優の頭に合わせて打った地金に毛を植えるところまでを仕上げ、床山がそれを役柄ごとの髪型に結い上げるとされる。
髪型には役柄ごとの決まりがある一方、俳優の意見を取り入れてその都度工夫が加えられるとされる。楽屋では鬘を「あたま」と呼び、「かぶる」ではなく「掛ける」と言い習わすことが多いという。毎日、幕が開く前に鬘を整えるその手は、役の顔の半分を作っている。
「床山」という言葉は、歌舞伎の外でも生きている。大相撲で力士の髷を結う職人もまた床山と呼ばれ、各相撲部屋に所属して関取の大銀杏を日々結い上げる。「床」の字を冠した床山名を名乗る習わしがあるとされ、髪を扱う専門職の名として、舞台と土俵の両方で受け継がれている。
市川宗家の荒事を象徴する鬘——『暫』の鎌倉権五郎や『景清』に見られる、鬢を大きく張り出した車鬢——もまた、床山の手によって整えられて毎日の舞台に上がる。誇張の美を支えているのは、こうした裏方の細やかな技である。
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SOURCES
出典・監修
- 執筆
- D-13編集部
- 監修
- 監修確認中
- 公開日
- 2026年8月15日(土)
- 最終更新日
- 2026年8月16日(日)