mawari-butai
廻り舞台
まわりぶたいthe revolving stage
INSTANT ANSWER一撃回答
舞台の床を円形に切り抜いて回転させる機構。前で芝居を続けながら裏で次の場面を仕込み、回転ひとつで世界を転換する。
廻り舞台は、舞台の床を円形に切り抜き、俳優や大道具を載せたまま回転させる舞台機構である。前半分で芝居を続けながら、隠れた後ろ半分に次の場面の大道具を仕込み、半回転させれば一瞬で場面が変わる。回転部分は「盆」と呼ばれ、江戸時代には舞台下で人が心棒を押して廻したとされるが、今日では電動化されている。
十八世紀半ば、大坂の狂言作者・並木正三が独楽廻しからヒントを得て考案したとされる、世界の演劇史に先駆けた発明である。西洋では1896年のミュンヘン王立劇場が最初に採用したとされ、歌舞伎が生んだ劇場技術は海を越えて広がった。二つの場面を交互に見せる「いってこい」など、廻り舞台ならではの演出も育っている。
初めて廻り舞台が動いたのは、宝暦8年(1758)、大坂・角の芝居で初演された正三の『三十石艠始』の舞台であったとされる。床を円形に切り抜き、奈落から人の手で回すこの仕組みは、仕掛けの人手を観客にいっさい見せないところに新しさがあり、以後各地の劇場に広まって歌舞伎の演出を大きく変えていった。
廻り舞台は特定の家の芸ではなく、歌舞伎の劇場文化全体が育てた共有の機構である。十三代目市川團十郎が舞台を勤める歌舞伎座にも大型の廻り舞台が備わり、歌舞伎十八番をはじめとする演目の場面転換を今日も静かに支えている。
VIDEO / VOICE
動画・音声
VIDEO — IN PREPARATION團十郎による解説動画・音声
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SOURCES
出典・監修
- 執筆
- D-13編集部
- 監修
- 監修確認中
- 公開日
- 2026年8月15日(土)
- 最終更新日
- 2026年8月16日(日)